空夜

空夜 (講談社文庫)

空夜 (講談社文庫)

三たびの海峡に続き、こちらを読みました。ま、ま、いいんでない?って感じ。頭を使わず読める内容で、気分転換になります。内容は不倫の内容なのですが、どろどろしているものではなく、どちらかというと、普通の恋愛物として読むと良いかな。
山村の酒屋の一人娘として生まれた真紀は、小さな頃から、欲がなく生きてきた。就職も、結婚も、何もかも、その山村から出られないことは分かっていたので、何かをしたいと考えずに生きてきた。
日々の生活に諦めというよりも、そういうものだと変化を望まなかった真紀に、中学の同級生が医師として戻ってきたところから物語りは始まる。彼との交流の中で、初めて生活に欲を持つということを学んだ真紀。不倫の関係に踏み切るのは最後の最後なんだけど、恋愛や人生、結婚生活に大切なものは何なのかを教えてくれる一冊のようにも思われます。