三たびの海峡

三たびの海峡 (新潮文庫)

三たびの海峡 (新潮文庫)

非常勤が多い前期は、移動も多く、非常勤講師室での待ち時間もあることから、小説が手放せません。閉鎖病棟以来はまっている帚木蓬生(ははきぎほうせい)。

朝鮮から九州の炭鉱へ…戦時中の強制連行について書かれたもの。朝鮮・韓国と日本の関係を知るための良書。事実を知るためのものではなく、事実から読み取らなければならない生きられた思いについて書かれているもの。
ボタ山に残された、石だけの墓…そこに全てが集約されているように思われる。

書き方のタッチとしては閉鎖病棟のほうが面白い。しかし、やはり、今一度、日韓関係を考え直す?というか、心にとどめておく大切さを認識させた一冊。